哲学とファンタジー

辺境の村に住んでいるいたずら好きの孤児の少年が実は王族の血筋でものすごい魔法の能力を秘めていた、とか、何の取り柄もない地味な普通の男子高校生が異世界に飛ばされて秘められていた力を解き放つ、とか、そんなテンプレみたいなファンタジーに食傷気味の方。

何かと女性が持ち上げられ、女性はツンデレどころかキレキャラばかりで、力も知性も男より上だ、みたいな世界像(「The Lies of Locke Lamora」なんて、それが鼻につきすぎて結構批判されてた)にリアリティを感じないあなた。

そんなあなたに、このシリーズはおすすめ!
The Darkness That Comes Before

面白いんだけど絶対翻訳されないんだろうな、と思う作品は多々あって、このシリーズもその一つなんだけど、いろいろ理屈っぽいし主人公が徹底的に理性的なせいで感情移入しづらい、というのがその理由だろうか。


Say/Speak/Tell/Talkの違い

英語を学習していて一番はまるのは、難しい単語や文法ではなく、簡単な単語を使った文章が意外と意味がわかららん、ってことじゃないかな。

実際の会話や文章では、難解な単語を使うよりも中学校で習うような単語の組み合わせで複雑なことを表現していることがとても多い。
だけど、何を言っているのかわからない。

これを乗り越えるのには、簡単な動詞と前置詞をしっかり理解するのがいちばんだと思う。

ということで、ここではとりあえず「言う」を表す英単語の区別をまとめてみよう。
タイトルにもある「Say」「Speak」「Tell」「talk」の違いがわかってない人も多いんではないんだろうか。

英語の単語を日本語で意味を覚えていると、区別がつかなくなることがとても多いよね。


「Now that」ってどういう意味?

高校時代、英語のテストで次の文を英訳しなさい、という問題が出たことがあった。


今はもう大人なんだから、将来のことをちゃんと考えなさい。

これに対して、確かこんな回答を書いた。


Now that you are grown up, you should think your future seriously.

そしたら、見事に「×」。
授業では違う書き方をしていたのは知っていた。

正解はこんな感じだった

指輪物語を英語で読む(2)

どこまで書いたっけ? そうそう、指輪物語ね。

映画だけ見て原作を読んでない人は知らないと思うけど、指輪物語には「トム・ボンバディル」という陽気なおっちゃんキャラが登場する。


Old Tom Bombadil is a merry fellow,
Bright blue his jacket is, and his boots are yellow.

「明るい青のジャケットに黄色のブーツ」……

ストーリーにあまり関係がないのに、なぜか印象に残る。個人的にも指輪物語で一番印象に残っているのは、この「トム・ボンバディル」だ。

しかし、このおっちゃん、あまりにもストーリーに関係ないので、映画にも出してもらえなかった。かわいそうに。


指輪物語を英語で読む(1)

傑作と言われてる作品を面白く読めないのは自分の責任だ、そう思ってた時期もありました。


どこまで書いたっけ?
そうそう、どぶ板通りのライブハウスでバイトしてた時の話だった。
バイトの先輩にKさんという人がいたんだけど、いつもはにこやかで親しみやすいのに、何がきっかけで切れて暴れるかわからないというジェックコースターみたいなタイプだった。

どぶ板通りってのは米軍基地に近くて、今はどうかわからないけどその頃は「刑務所に行くかネイビーに入るか選べ」って言われてきたような血気盛んな連中が、なけなしの小銭で飲める店に集まってワイワイ楽しく飲んでる。そんな街だった。

なぜわざわざ洋書を読むの?

「ナゼ アナタハ ヨウショヲ ヨムノ」
風の囁きが聞こえた気がした。

「デンシャトカデ デキルオトコヲ キドリタイカラナノ?」
電車とかで地味に自慢したいから……なのか?
この俺が!?

たしかに洋書を読むのはちょっとばかり時間がかかる。
なぜなら洋書は、当たり前だが、全編英語で書かれているからだ。
本屋で気軽にいろいろ物色することもなかなか難しいし、最近は価格もそれほど安くはない。

ではなぜ、わざわざ、そんな手間をかけて洋書を読むのだろうか?