Say/Speak/Tell/Talkの違い

英語を学習していて一番はまるのは、難しい単語や文法ではなく、簡単な単語を使った文章が意外と意味がわかららん、ってことじゃないかな。

実際の会話や文章では、難解な単語を使うよりも中学校で習うような単語の組み合わせで複雑なことを表現していることがとても多い。
だけど、何を言っているのかわからない。

これを乗り越えるのには、簡単な動詞と前置詞をしっかり理解するのがいちばんだと思う。

ということで、ここではとりあえず「言う」を表す英単語の区別をまとめてみよう。
タイトルにもある「Say」「Speak」「Tell」「talk」の違いがわかってない人も多いんではないんだろうか。

英語の単語を日本語で意味を覚えていると、区別がつかなくなることがとても多いよね。





「話す」「言う」を表す英単語

何かを話すときにはだいたい次の単語のどれかが使われる。
  • Say
  • Speak
  • Tell
  • Talk
どれも意味は「話す」「言う」なんだけど、何に重点が置かれているか(つまり、この単語を使う人の意識がどこにあるか)で使い分けられる。

重点が置かれるポイントは
  • 言う内容
  • 相手
  • 話し方

だ。



「Say」は「言う内容」が大事

「Say」を使うときの意識

「Say」は、「何を口にしたのか」、つまり内容や言葉そのものに意識がいっている場合に使う。「誰に話したのか」はあまり大事ではない。

He said (that) you stole money from me.

“I’m a robot.” he said.

 なので、話した内容が(しばしば省略される)「that」の後に説明されることが多い。

Say hello to your boss.

「誰」に話したのか、という情報を伝えたい時はわざわざ「to」以降に追加するのを見ても、「say」を使うときの意識が内容にあることがわかるだろう。
(ちなみに上の文の意味、「ボスに挨拶しなさい」なのか、「ボスによろしくね」なのかは状況で意味が変わる)

「話す」「言う」を表す単語なんだけど、「Say」の場合は内容に意識が行くので、実際に口に出さないで「言う」場合にも使われる。

This book says we are all naked monkeys.
(この本によると〜)

 「Say」を使うときの主な文の構造

主語 say 内容 (to 相手)

カッコ内は省略可能ね。

「Say」の違う使い方 

面白いのは「仮にそうだとしたら」という意味合いで使われること。

Say you are right, so what?
(そっちが正しいとして、だからなんやねん!)

このような「命令形で使った時に実は仮定の話をしている」というのは「Say」以外でもかなり頻繁に目にする。気をつけよう!

 「Speak」は「話し方」が大事

「Speak」を使うときの意識

「Say」は言う内容や「実際に口にしたこと」に意識がいってたけど、「Speak」の場合は、実際に「声に出して話す」ことに焦点が当たっている。なので「話し方」を伝えたい時は「Speak」ということが多い。
英語を話す時は「I can speak English。あリトルね、リトル。」だし、誰も声を出さない時は「nobody spoke」なのだ。
対話ではなく、わりと一方通行に話すイメージだ。


speak loudly
speak softly
speak slowly

ironically speaking
stricktly speaking
generally speaking

とかね。

話の内容とか話し相手ではなく、「話し方」が大事。
何を話したかは言わないことが多い。


「Speak」を使うときの主な文の構造


主語 speak 話し方 (with/to 相手 | for/of 誰か/何か)

「Speak」の違う使い方

電話の応対の時
This is Mr. Boo speaking.
May I speak to Mr. Poo?
Speaking.

みたいなね。

「Tell」は「相手」が大事

「Tell」を使うときの意識

「誰に話しているのか」にフォーカスを当てている時は「Tell」を使うといいよ。
Yoshida, Tell me!

OK, tell her your best joke.

「Tell」を使うときの主な文の構造

主語 tell 相手 (about/of/that)内容 主語 tell 内容 to 相手

「Tell」の違う使い方  

Tell A from B

の形で区別することを表すことができる。


I can’t tell AKB48 from NKB48.
AKB48とNKB48の区別がつかないよ

 これで違いの分かる男を演出できるぞ。

「Talk」は「相手」と「口に出す」が大事

「Talk」を使うときの意識

「Talk」は微妙な単語だ。「Speak」のように「口に出す」ことに意識がありつつ、「誰に話しているのか」も気にする、どっちつかずのやつだ。
だから、「Speak」が一方通行なのに対して、「Talk」は対話を表す時に使われる。
あの有名な「TED Talk」だって、「Speach」じゃなくて「Talk」って言ってるでしょ。実質一方通行なんだけど……

They were talking something.

これが、

They were speaking something.

だと、とても変な感じがする。複数の人が勝手におしゃべりしてるような。
The birds were speaking something.
にすると、鳥が勝手にピーチク言ってるイメージが伝わるよね?

「Talk」を使うときの主な文の構造

主語 talk (to 相手)about 内容

まとめ

まとめるとこうだ!

  • 「Say」 → 「言う内容」
  • 「Speak」 → 「話し方」
  • 「Tell」 → 「相手」
  • 「Talk」 → 「相手」と「口に出す」 

こういう違いって英和辞典だとなかなか理解できなかったりする。
だから英英辞典がいいよって勧められたりするんだね
要は慣れなのかもしれないけど、普段からニュアンスの違いを意識することで格段に英語力が上がると思う。

ここで確認テストができるのでやってみるといいのでは。

もちろん他にもいっぱい「話す」「言う」を表現する単語はあるよ。
answer
chat
claim
declare
express
mention
read
recite
remark
report
state
suggest
Utter
などなど

でも、基本はここで挙げた4つだけ。

それ以外の単語については機会があれば書くね〜